第62回臨床呼吸機能講習会の開催にあたって

 この度、第62回臨床呼吸機能講習会を8月18日(木)から20日(土)の3日間の日程で開催させて頂くことになりました。この臨床呼吸機能講習会は、日本呼吸器学会学術講演会と回数を同じくする60年以上の歴史があり、呼吸器病学の発展および呼吸器科医の育成に寄与してきました。
 本講習会は、呼吸器診療や研究の第一線で活躍されている主任の先生方を中心に練り上げられたカリキュラムが特長であり、呼吸器病学を改めて学ぶには最高の場といえます。私自身、講師や主任として10年以上にわたり参加し、講師席から聴講していますが、飽きることがありません。本講習会の受講は、日本呼吸器学会の専門医試験を受験する場合に必須となっていますが、受験資格のためだけでなく、是非この機会に呼吸機能を中心とした呼吸器病学の基本をしっかり習得していただきたいと思います。
 この臨床呼吸機能講習会は座学とともに実習や双方向性のセミナーなど実践的な内容を交えて開催されてきました。しかしCOVID-19の感染拡大を受け、一昨年は基礎コースのみのオンライン開催となりました。昨年もオンライン開催となりましたが、講師陣の工夫と努力により、対面式の講習会に劣らない充実した内容になりました。今回については、実習を交えた本来の形式を前提に準備を進めておりますが、本稿執筆時点(2022年2月上旬)ではオミクロン株が猛威を振るっており、先が見通せない状況です。感染の状況によってはオンライン開催となる可能性がありますが、その際にはご理解をいただきますよう、お願い致します。
 各コースの簡単なご紹介ですが、呼吸機能の基礎から理解を深め臨床に役立てることを目的とした「臨床呼吸機能基礎コース(主任:小川浩正先生、笠原靖紀先生)」、呼吸機能に画像・病理を加えた「臨床呼吸機能応用コース(CRP呼吸機能コース):Clinical-Radiological-Pathologicalコース(主任:小倉高志先生)」、急性から慢性期の呼吸管理の実践と理解を深める「呼吸管理実践コース(主任:富井啓介先生)」と3つのコースを設けています。また、呼吸器内科に興味のある初期研修医を対象とした「初期臨床研修医コース(主任:西岡安彦先生)」も3年ぶりに開催する予定です。
 受講する皆様には、本講習会を通じてこれまで以上に呼吸器病学の面白さに触れ、興味をさらに膨らませて頂きたいと思います。本講習会は、この分野の第一人者を中心とした多くの講師の先生方、共催企業、関係者の皆様に支えられています。感染の状況次第でオンライン開催となる可能性はありますが、その際にもチャット機能などを使って講師陣とコミュニケーションを取り、疑問点を解決してもらえればと思います。各コースの主任、講師の先生方とともに皆様にとって実りの多い講習会になるよう準備を進めていますので、奮ってご参加ください。どうぞよろしくお願い致します。

Copyright © 第62回臨床呼吸機能講習会